養分

試練与えては試す神たちをいつの日か超えてゆける

FULCLUM RACING ZERO 2WF を買った話

買ったよ~ん

 

1. 購入動機

Ultimateを買った際についてきた先代のホイール(MAVIC KSYRIUM ELITE)が4万kmほど走って寿命を迎えたので、同グレードもしくはそれ以上のアルミリムをということで購入。海外通販で10万円くらい。
クリンチャーでもチューブレスでも運用できるのでべんり!とこの時は思っていた…


2. タイヤがはまらん

まずは単純に新ホイールとの性能比較をしたいので、それまで使用していたクリンチャータイヤ(SCHWALBE ONE)を装着…しようとするも固すぎて全く嵌まらない。もしかして規格が違うホイール買った?と疑うレベル。
試しにチューブなしでのタイヤ装着を試みたところ、工具を使わず素手のみで装着できたため、規格の問題ではなく気合でなんとかしないといけないことが判明(それはそう)


2.1. 普通のタイヤレバーを使う

まずはタイヤを外す時の逆の要領でタイヤレバーを使い、ビードを押し上げる作戦を実行。かなり固い感触を感じつつも、昔ながらのこの方法ならなんとかなるでしょと思いながら作業をしたところ、GARMINのタイヤレバー(商品ページが見つからなかったので参考リンク)が力に耐えきれず3本とも折れてしまった。
余っていたメーカー不明のタイヤレバーを使用してようやくタイヤは嵌まったものの、空気を充填しようとすると空気が入らず、チューブに傷をつけていたことが判明。
もう一度同じ方法で慎重に作業をしたが、やはりチューブにダメージが入ってしまったようで再び空気が漏れる音が…ということでこの方法は諦めることに。
先行き不安である。


2.2. チューブレスタイヤレバーを使う

使用したのはこれ。リムを支点にしてビードを引っ掛け、てこの原理で持ち上げるわかりやすい構造なので、初めての作業でも安心!
と思っていたが、やはりチューブレス用の工具であるためか、チューブが挿入されている場合の利用までは想定されてなかったみたいでこの方法でもチューブを2本破壊。ゴムがもったいないですよ。
もしかしてR-AIRを使ってるのがよくなかったりする?

2.3. タイヤキーを使う

www.tyrekey.com

公式に動画での使用方法が記載されてあり、さらに先人の例も多数あるため使い方もわかりやすく、他の方法はだめだったけどこれを使ったら一発で嵌まりました!タイヤキー以外信じられない!年収が上がりました!など、多数のポジティブな意見を見かけたため、クリンチャー運用のための最終手段として実行。
ただ、目次で分かる通りこのこれでもチューブを破壊したためクリンチャーでの運用は諦めることに。
タイヤキー自体はシンプルにタイヤをはめる工具としてすごく良かったと思うので、普通のホイールにクリンチャータイヤが嵌まらなくてつらい思いをしている皆さんは買った方がいいかもしれない。


3. チューブレスタイヤ導入

ircbike.jp

ピュアチューブレスのタイヤを購入。
チューブレスレディにしなかったのは、せっかくホイールが対応してるんだから規格的により良い製品を使いたかった + 以前友人の自転車をいじった際にタイヤ内部に固着したシーラントを掃除するのが死ぬほど大変だった記憶があったことが理由。もしかしたら後者の方がウェイトを占めているかもしれない


3.1. ビードあげ

フロアポンプで普通にビードは上がる、みたいな記事を見かけたこともあったのでまずは普通に空気を入れてみるが、バルブ付近から空気が漏れていく虚しい音しか聞こえず全く上がる気配はない。
ここで、あらかじめ準備していたSchwalbe TIRE BOOSTERを使用。 ボンベ内に空気を貯め、バルブをひねるとリリースされてタイヤ内に一気に空気が充填されるヤツ。インターネッツのみんながこれを買えって言ってた。

サイドウォールに石鹸水を塗りたくり、バルブコアを外して8気圧まで充填したインフレーターから一気に空気を開放するとペキペキと音をたてながら無事にビードが上がった。リリース時に爆音がするみたいな記事もみかけたので、集合住宅の屋内でやってもいいものかビクビクしながらバルブを開放したが大した音はしなくて安心した。ビードがリムサイドに完全に収まる?際にパチーン!みたいな音がするのが特徴的だったかも。

なんで石鹸水を使うんだろうと思っていたが、ビードやリムを滑りやすくして容易に上がるようにする、リムサイドから空気が漏れていた場合の個所の特定をしやすくする、が目的っぽい。知識としてはあっても実践するのは全く違う話なのでかしこくなった。

ビードが上がったあとはインフレーターを外して再度空気を充填。ビードとリムを完全に馴染ませるために最大指定の8気圧を少し下回るようにして放置したところ、24時間経過で大体0.2気圧程度の降下だったので多分これで施工完了。ここまで長かった…

4. 実走編

前後6.0気圧、で500km程度走った感想だよ~
■ 平地
キシエリと比べて特に悪くなったところは感じず、硬さも特に変化がないような印象。というかブラインドテストをしても違いがわからんのでは?というくらい同じように感じる。
はっきりと異なるのはUSBベアリングのおかげかラチェット音がほぼ無音なことくらい。
なんもわからん…

■ 上り
上りも平地同様特に今までと違いは感じず。感触の軽さや反応速度についても変化が分からない。
なんもわからん…

■ 下り
明確な違いを感じたのは下り。高速域での安定感が増していて、特にコーナーで今までよりも自転車を倒せるようになった印象。
おそらくチューブレス化によるエアボリュームの増加で全体的に安定感が増したことが理由と思われる…ホイールの性能は?

5. 総評

いいホイールなのは間違いないんだけど、キシエリ(硬いホイール)からレーゼロ(硬いホイール)への乗り換えなのであんまり違いが分からないのが正直な印象。
キシエリ同様に乗り味の硬さ、反応速度の良さが特徴だと思うのでロングライド向きのホイールではないと思われるが、チューブレスタイヤで乗り心地面を改善 + そもそも自身が硬いホイールでのロングライドに慣れてしまったので、純粋なホイール性能としてロングライドへの不安は現状感じていない。
やはり問題はチューブレス化したことで出先トラブルをどう解決していくか…こればかりは気を付けて乗ってもバーストするときはするので運任せでなんとかしていきましょう。

■ 良かったところ
・縦剛性、横剛性の高さによる反応性の良さ。気持ちよく加速する。
・楕円断面のエアロスポークなので、ハブを掃除する際に手にスポークの角が刺さらなくて素手でもあんしん!

■ 良くなかったところ
・2WAY-FIT 仕様のはずがクリンチャータイヤが異様に嵌らない
・チューブレス化に伴う色々な施工の煩雑化