養分

試練与えては試す神たちをいつの日か超えてゆける

BRM901東京400 佐久

randonneurs.tokyo

■ Start とどろきアリーナ ~ PC1 セブンイレブン武蔵村山岸1丁目店 37.4km
この日富士熱海300と同時刻同一地点からのスタート。なのでスタート地点のとどろきアリーナにはたくさんんお反射ベストが…と思ったら1ブルベ分くらいしかいなかった。前日の雨 + 当日も所々で雨予報ということでDNSを選択した方が多かった様子。自分もあまり出走したくはなかったけどSRがかかっているので来ちゃった。雨が降ってきたら進退を考えてとりあえず出発していくスタイル。

富士熱海300に出走した友人を見送り府中街道を西進、南多摩駅というか大丸公園付近で進路を北に変えあおばでもよく使われるコースに入ると、西国分寺駅あたりから地面ががっつり濡れ始めた。前夜の雨がまだ乾いてないだけでしょとポジティブに考えていると割と強めの雨が降り始めいきなりテンションが下がる。
PCに着くころには雨は上がったが路面はフルウェットで、早くもダウンチューブやサドルバッグの裏は泥だらけ。いきなり近くの駅はどこかなと考え始める。
ついでに Panaracer RACE A EVO3 は接地面が尖っている独特の形状なので水跳ねがヤバいことに気付く。前走者 (おそらくGRANDPRIX 4000SⅡ) はたいして水を跳ねていないのだが、自分だけ水芸の様になっていてこれでは誰かの前は走れないなとなった。

■ PC2 ~ファミリーマート児玉店 107.0km
東京がこんなんだったら地方に行けば行くほど雨ひどそうだし行けるところまで行ってDNFしようとかなり弱気でリスタート。そんな思いとは裏腹に児玉まで雨が降ることはなく、地面の濡れも徐々に気にならない程度になっていった。あまり気温も上がらずに信号少な目の快走路で気持ちのいいサイクリング気分でPC着。区間70kmはちょっと遠い。

■ ~ 通過チェック 道の駅オアシスなんもく 154.2km
PCを出ようとすると進行方向の雲行きが怪しい、というか軽く雨が降っている。もう本日何度目かわからないがテンションを下げつつ出発。
10kmほど進むと初めて走る道に入る。この辺はゴルフ場が点在していることから察するべきだったが激坂の連続。「斜度10%で30m標高稼いで同じだけ下る」を5回ほど繰り返し、最後はじわじわ斜度をあげつつ標高400mまで上るというかなりパンチの効いたレイアウト。事前チェックから漏れていたというか、なんか標高図ギザギザしてるような気がするけどまあ標高表示ソフトがおかしいんだろうとスルーしていたのが裏目に出た。
そんな感じで脚を削られつつ下仁田町から南牧村に入り道の駅に到着。地味に体力的に一番つらかった区間

■ ~ 通過チェック 佐久中込原店 196.7km
群馬県南牧村限界集落と呼ばれているだけあって、道の駅を過ぎると文明が途絶えてしまった。というか道の駅事態も大した規模じゃなかったので、マジモンのド田舎というかグンマーは大変だなという気持ち。「道の駅『オアシス』なんもく」って多分何もないところに唯一お店的なものがあるからオアシスと名付けられている気がする。
2~3%ほどの斜度で標高を稼ぎながら人が住んでいるのかもわからない集落をいくつか抜けて行くと、田口峠への本格的な登りが始まる。ウェルカム15%で面食らったもののしばらくすると斜度は緩やかになり、終盤は激しいつづら折りだがきつくても5%程度の心が折れない方の親切設計。ただ道幅は最後まで1車線分しかなく、雨の後なので枝や石が散乱していて電波もないので何かあったらヤバい。十石峠といい群馬長野県境道路でメインストリームから外れてしまったところはこうなってしまう運命っぽいものを感じた。
田口峠のレイアウトとしては距離が10kmちょい、平均斜度6%で序盤が厳しく後半はゆるい(あとは頂上からの眺望がクソ)というのがヤビツに似てて、近所にあれば通いたい峠だという印象だけど上り口まで最短でも自宅から150kmある。また来世になったら来ます。

峠の向こう側に下るとかなり涼しく、群馬側では暑くてじゃぶじゃぶ水を被っていたのが嘘のよう。PCに到着すると気温は21度を示していた。

■ ~ 通過チェック セブンイレブン韮崎高校前 269.5km
峠込みで200km走っているのでそこそこ脚には来ているがまだ半分だと思うとちょっと気が重い。
R141をなぞりながら緩やかに標高を稼ぎつつ限界集落ではない方の長野県南牧村に入り、佐久海ノ口駅を過ぎると野辺山への上りに入る。
キツいのはキツいが脚が回らないほどの斜度ではなく、それほど厳しくないはずだが割と激しい雨が降ってきた。レインウェアを着込むがそこそこ激しい雨量で一気に難易度が上がる。
本コースの最高地点でもあるJR鉄道最高地点が近付くと、雨は止んだが今度は濃霧が出てきた。ちょうど日が沈んだ時間帯と重なり、ここから甲府盆地に向けて下ることを考えると恐怖が生まれたが山梨県側は霧が出てなくて一安心。車も少なく安全にダウンヒルをこなしてPCに到着。

■ ~ PC3 ミニストップ相模原橋本1丁目店 373.4km
反射ベストのお友達と「ここまで来ると帰ってきた気がしますね~」「笹子を越えてしまえばもうゴールみたいなものですよ」と談笑。一応130km残っているんだけど自分も含めランドヌールなので感覚がちょっとおかしい。
実際気分はそんな感じで、石和までのなだらかな下りを抜けて新笹子トンネルまで上ってしまえばあとは下り基調のアップダウンで相模湖、関東平野に戻れば流していればゴール、くらいの気持ちでいた。が、たまたま同じタイミングでPCを出た方の鬼のような牽引でどんどん体力が削られていく。プロトン鬼引きから千切れそうになる総合系選手の気持ちがちょっとだけ理解できた気がする…千切れたら千切れたでまたつらくなるので必死について行くと、相模湖辺りで降り始めた雨は間もなく本降りに。ペースは落ちたがまた別の意味でつらい…
雨で眠気が飛んだという意味では良かったかもしれないが、ゴールまで残り30kmこれが続くと考えるとn回目のテンション下げ大会が始まる。

■ ~ Goal ファミリーマート川崎第三京浜入り口店 402.6km
PCに先着していた外人ランドヌール氏も「超疲れた。雨降り過ぎ。寒い無理(意訳)」とかなり消耗していた模様。その割には「サキニイキマス!」と元気よく駆け出して行った。
一方自分は休んでいる間に完全に体が冷えてしまい、手持ちの服をすべて着ても震えが止まらなくなるレベル。夜12時を過ぎているとはいえ、一応都会で9月頭に20度を下回るとは思っていなかった。
走り出して身体を動かすと寒さは何とかなったが、雨は降っているし眠いし信号は多いし夜中なのに交通量もそれなりにあってもうやる気が出ない。30km適当に回してゴールし、武蔵中原のジョナサンでゴール受付を済ませて終了。
初めてのSR達成でうれしい。

 

■ まとめ
田口峠、野辺山と斜度はそこまできつくもない大きな上りが2つあるだけなので、コース難易度的にはそうでもなかったと思われるが敵は坂ではなく雨。ただ雨天の区間は100kmもなく、野辺山への上りで降られた以外は都心で降られたので天候にしては楽だったような気がするが雨が降らないに越したことはないしつらいものはつらい。
それでもDNFせずに完走できたのはSRがかかっていたからというのがあって、去年の雪辱を晴らすことができてとても満足。
R東京のスタッフの皆様お世話になりました。

走行距離:402.73 km
走行時間:16h 49m 43s
平均移動速度:23.9km/h
獲得標高:4022 m

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