養分

試練与えては試す神たちをいつの日か超えてゆける

CANYON Ultimate CF SL 9.0 その2

crumblingdn.hatenablog.jp

 ブルベとかレースとかも走ってそろそろ 5000km くらい乗ったので印象を書くよ。
なお比較対象が Centurion HYPERDRIVE 500 2011年モデル(SORA/2300 のミックス。ホイールは MAVIC AKSIUM)という激重エントリーアルミロードなので、先に要点をまとめてしまうと「カーボン軽い!キシエリ速い!アルテグラすごい!」になるよ。

 

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■ CANYON Ultimate CF SL 9.0【2017】
コンポーネントSHIMANO ULTEGRA 6800
ホイール:MAVIC KSYRIUM ELITE
2018年モデルだと 8.0 扱いになるっぽくて、コンポが8000系アルテになってたりホイールがレイノルズになってたりする。

初期状態から変えたのは以下
・タイヤ:Continental grandprix 4000S2
1000km くらいは付属の MAVIC YKSION PRO で走ったけど峠の下りで滑ったりすることが多かったのでみんな大好きコンチネンタルに交換。交換後は安心して攻めることができるようになったしこれで高耐久というのが良い。
MAVIC ホイールはいいのにタイヤは本当に…

・チューブ:Panaracer R'AIR
何年も使ってるこちらに変更。たまに普通のブチルチューブ触るとその分厚さと重さにびっくりする。耐久性がどうのみたいなのをよく見かけるけど5000kmくらいは余裕で持つし、去年は前後輪1回ずつしかバーストしなかった。
5年くらい使ってて初期不良にあたったことは1回もないんだけどマジでみんなどういう使い方してるの。

・サドル:VELO VL-1535
いつどこで買ったか覚えていないレベルの謎サドル。付属の FIZIK ANTARES R5 はかっこ良くて軽いし良く撓っていいサドルっぽかったんだけど、座面が固いのが合わなくてこれを前の自転車から移植。
重いし座面の布を止めてるホッチキスは見えてるし安物感が半端ないというか3000円くらいだから実際安いのだが自分の尻にはこれがベスト。

・ペダル:SHIMANO PD-M530
普通に歩きたいのでSPD派。以前は片面フラットのタイプにしてたけど、フラット面を一切使わないことに気付いたのでこちらに変更。シンプルな形状で目立たないし、両面なので嵌める際に足元確認する必要がなくなって楽。その分片面式と比べて重量が増えているけど今のところ気になってはいない感じ。

■ 平地
フレーム、コンポ、ホイールの性能が格段に上がっているのでまあとにかく加速は早いし巡航速度も上がるし乗り心地もいいで文句の付けどころがない。
同じ CANYON の Aeroad と比較すると、あちらは直進性能というかバイクを倒しても直立しようとするような感じがあって、踏んだ以上の推進力的なものが働いているような雰囲気がある。
Ultimate は踏んだ分だけしっかり進む、倒した分だけしっかり曲がるというこちらが意図した操作を確実にこなしてくれてるようなイメージ。目立って何かがすごいというわけではないけど、全体的にハイレベルなものを感じた。
タイヤが固めなので突き上げはそんなに変わらないのかもと思ったけどしっかりと衝撃をいなしてくれてる感じがする。乗り心地に関しては CANYON のシートポストも関係してそう。

個人的にはこれで十分乗り心地いいと思うんだけど、どうも Ultimate は硬めのフレームらしいので柔らか目のホイールに乗るとマイルドになるとのこと。先日友人のホイール(SHIMANO WH-9000 C50 / Michelin PRO4)と交換して走ったら別の乗り物になった。キシエリが硬いと言われているのを理解。硬いけど青ハブと青ニップルがくるくる回って青い回転体に見えるのはカッコいい。

■ 上り
フレームが軽くなった分楽になり軽快にダンシングをこなせるようになった。
その日のコンディションの差があるので一概に比較はできないけど、名古木スタートヤビツのタイムが48分→44分になる程度。逆にいままであの激重アルミでよく登ってたなという気持ち…
初めてダンシングをした際は軽すぎて自転車が振れ過ぎるくらいの感覚があったけど、乗ってるうちに慣れた。

■ 下り
下りは以前から得意だったのでそんなに違いは感じず。狙ったライン通りに曲がることはできているので下りでも優等生的な挙動っぽい。
あとは制動力が格段にアップしたので安心感も大分上がった。SORA と同じ感覚でレバーを引くと身体が吹っ飛びそうになる。ただ YKSION のグリップが本当にアレなのでタイヤはすぐ変えましょう。

■ その他
もう半年以上経ってるけどいまだに正しい?乗り方がよくわかっていない。前述のとおり踏めばその分進むんだけど、ロングやブルベなどで後半に向けて脚を残したい場面でゆっくり進むことができない。こまめにサイコン見ればいい話ではあるんだけど、感覚に頼って 30km/h 巡航しようとすると気が付けば 35km/h くらいまで上がっていて、脚が吸われていく感じがある。フレーム要因なのかホイール要因なのかはわからない。「吸われる」という表現の通りしっかり脚にダメージが返ってくるので後半はタレる。

コンポーネントって大事だなという当たり前のことに気付いた。一番実感しているのは変速機能で、リアはもちろんのこと、フロントシフトアップ時に SORA では「ガガガガガンンンァァァアアアッ」みたいな気合の入った音を立て、変速完了まで2秒程度レバーを倒してる状態を維持する必要があったのが ULTEGRA では一瞬でコツンと音がする程度。初めて操作した際はあまりにもスムーズ過ぎてちゃんと変速されているのか目視してしまった。メンテをちゃんとしていなかった説もある。

走りの質とは無関係だけど、全体重量が比べ物にならないくらい軽くなったので輪行がめっちゃ楽になった。肩に紐が食い込んで痛い想いをすることもなくなり(以前はあまりにも重いのでタオルを肩パッド代わりにしていた)みんな軽々と自転車を担いで階段をすいすい登っていくのをようやく理解。駅から自宅まで20分歩いても平気!
ただ、取り回しの関係で普通サイズのエンド金具(オーストリッチの旧型とか)だとリアディレイラーのワイヤーが地面に接触してしまう。オーストリッチ新型やスルーアクスル向けの片持ち式などの背の高いエンド金具を使いましょう。

■ まとめ
・カーボンフレームは軽い
・キシエリはすごい
アルテグラもすごい

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